理事長所信(ご挨拶)

一般社団法人氷見青年会議所 2019年度 理事長所信

 

創立宣言文                                                            今、世界の五極時代に対し我が日本はその一翼に参ずる現在、20世紀後半に果たすべき青年の今日の                                                         課題は新しく展くべき日本海時代そして列島改造の流れの中に、先人の築き上げた地域社会の歴史的文                                                               化と共に、清く美しく発展すべく、新しき氷見市の理想像を求め、青年経済人として自己修練と英知勇気を                                                            集結し、ここに氷見青年会議所を設立する。

                                                     昭和47年10月28日

 

【はじめに】                                                                私が入会した頃は観光客を増加させ商店街に賑わいを取り戻そうといったことを漠然と考えていた。                                                            当時を振り返れば商店街は誰のために、なぜできたのか、現在は何のために必要とされているのか、また                                                           観光客は何を求めて氷見市を訪れるのか、そして、観光資源とは何かなどを考えることもなくただ、自分の                                                              思い込みと未熟な経験だけで考えていた。                                                             青年会議所に入会してから地域経済分析システムRESASの普及・推進を通じてデータ分析やエビデンスの                                                           必要性を学び、日本国憲法改正運動を通じて「基本的人権の尊重」の偉大さ「国民主権」の重さを考え、国際                                                               会議の機会では多種多様な国々の仲間との交流やAWARD表彰を通じて人種差別の愚かさや世界平和の                                                             大切さを肌で感じた。そして、議案書や会議を通じて自分の一方的な考えを押し通すのではなく、論理的に物                                                             事を考え多種多様な意見を聞き、その中で整理し判断していくことの必要性を学んできた。                                                            こうした多くの学びと経験は様々な気づきを与えていただき、今日の自分があるのだと自覚すると共に、その                                                             過程の中で己自身「人間」が磨かれてきた。 過去を振り返れば、自分の考えていることが正しいと思い込み、                                                          違う意見は心が反射し切り捨てる自分であった。 しかし、様々な役職や事業に参加する事で出会い親交を深                                                            めさせていたいた全国各地のメンバーや先輩諸兄の中に、立ち振る舞いや人に接する姿が凛としており、何                                                         人にも決して驕ること無く真剣に話し・聞く様に、一人の人間として魅力的であり尊敬の念をもたせていただく                                                          方々がおられました。 そんな諸兄に時に厳しく、時に目線を同じくしていただき己「人間」の刺々しさを磨かれ                                                            今の自分が存在しているのだと自覚する。                                                            人間は万物の霊長としての自覚をもち、森羅万象の全を容認し、決して何人もいかなる物も排除してはならな                                                         い。そして、万物に変化を与える事ができる天命をもった人間は礼儀と衆知をもってこの世に良い変化をもた                                                              らす使命がある。しかし、一度間違いを犯せば時に戦争が起き、時に生体を破壊し絶滅させることがある。                                                           そんな、人間だからこそ己のためでなく世のため人のため社会のために生きていかなければならず、何人も                                                           大なり小なり必ず社会に貢献する時があり、万人が真の人間らしく万物と共生し続けるために「人間道」を極                                                              め歩み続けなければならない。

 

【教育都市と地方創生】                                                          2014年に日本創成会議が発表した増田レポートは日本列島に震撼を与えた。全国896の自治体が消滅                                                          可能性都市とされ、氷見市においても老齢人口(65歳以上)は微減だが生産年齢人口(15~64歳)と年少                                                         人口(14歳以下)は半減すると推測され対象都市として記されている。                                                            人口減少と東京一極集中の是正こそが地方創生であり、その対策に全国の市区町村が乗り出しているが制                                                            度づくりや移住PRなど形にとらわれ内面の改革を行っていない。ここで大切なことは40歳未満の子供を生み                                                            育てる世代と未来を担う子供たちの人口である。つまり40歳未満の人口増加が最重要課題であり対象世代                                                               をどのように定住・移住に繋げるかである。                                                               各地で子育て支援名目の助成金競争を繰り広げているが、ばらまき制度は人の欲を掻き立てるだけであり、                                                            財政力の強いまちが勝つだけである。 そうではなく「氷見市の学校(公立)で学ばせたい」と思われる教育づ                                                          くりを行い「教育都市・氷見」の実現から子育て世代と子供たちの移住・定住に結びつけ地方創生を果たして                                                            いく。 これは、人口がただ増えるのでなく氷見市で育った子供たちの将来Uターン率増加と貨幣経済と私利                                                             私欲にとらわれている現代の日本社会から人間らしく豊かに暮らせる社会・氷見市の実現により、既婚率・                                                               出生率の増加を目指すものである。                                                                   教育は「国家百年の計」とあるが、我が国の教育は1945年8月15日を境に大きく変化した。GHQの検閲や                                                                   支持の基にできた教科書や教育方針は戦後70年を超えた今日の日本に大きく影響を与えた。                                                        国会においても度々議論が交わされ、道徳科目の特別教科化を図り国民の心や考え方を日本のよき姿に戻                                                              そうとしている。 しかし、道徳は教科書に記し教えてもなかなか身につくものではなく、教育現場において迷走                                                         や試行錯誤が続いている。                                                             これは、道徳を教えようとしているが教える側が道徳とは何か分からず、また学んでいないからである。                                                                 国民にとって大切なのは日本国憲法第十一条であり「国民は、すべての基本的人権の享有を妨げられない。                                                                 この憲法が国民に保障する基本的人権は、侵すことのできない永久の権利として、現在及び将来の国民に与                                                                  へられる。」である。                                                                    そのためには全ての人々が人間らしく生きる事と万民が共生できる社会創りが必要である。                                                                   この事を、学校教育のなかで教えるのではなく、子供たちが向き合い考えることで自分の事、他人の事、社会                                                                  の事について各々が確固たる考えをもち生きていくことに繋がり、家族を大切に思う心の醸成や利他の精神を                                                                 もった市民の増加となり、地方創生が内から成されていく。

 

【ヒューマニティーの再興と未来の人財】                                                             社会の変化は猛スピードで進み第4次産業革命が起きている現在、様々な分野においてAIが導入され多種                                                         多様なモノがインターネットと繋がりIot化が進み、誰もが身近に感じる時代になってきた。                                                           さらに、2045年にはシンギュラリティが起こると言われ、人間とAIとのすみ分けや共生をも考えなければな                                                              らない時代がやってくる。そんな時代だからこそ、人間は人間らしく生きることが大切であり、人間にしかない感情や感性を大切にして人間としての尊厳を持つことが重要である。                                                             今日の社会問題の根底を考えてみると、我儘・横柄・利己的なことなどが必ず関係しており、本来日本人が                                                           大切にしてきた慈愛と敬愛の心や利他の精神をとり戻すことが大切になってきている。                                                             そんな今をそして、これからの未来を生きる私たちはこれまで以上に人間として人間と向き合い、人間らしさ                                                            を探求することが必要となってくる。                                                          その結果、心豊かで慈しみと敬意をもち常に他者に接することができる市民で溢れかえれば、親兄弟を大切                                                             にする人や地域社会において貢献する人が溢れかえりヒューマニティーによる地域創生へとつながる。                                                           ITの進化は著しくIotは瞬時に膨大なモノの管理を行い様々なロスを減少させることができるようになった。                                                         また、ディ―プ・ラーニングの促進によりAIは膨大な情報を吸収、選別、判断できるようになり、記憶力よりAI                                                              では考えられない豊かで柔軟な創造力、他者の話を聞き理解することや相手に分かりやすく伝えることがで                                                            きるコミュニケーション能力、他者から支持されて動くのでなく、自ら積極的に物事に取り組める能動的な人財                                                            がこれまで以上に求められるようになってきた。                                                             文部科学省は、学習指導要領に「主体的・対話的で深い学び」と掲げ、自らの考えを基にディスカッションや                                                             ディベート、グループワークなどを学習手段として用いてこれまでのただ覚えるだけの詰込み型教育から、                                                            個々に考えを確立させ主張することや他者の意見を聞き、取り入れるといった社会に必要な能力開発を目的                                                                とした方針を打ち出した。実際の教育現場においてはこれまでとまったく違う手法に戸惑いや悩みなどがある                                                            一方、私立の学校では積極的に取り入れている学校が増加傾向にあり公立と私立の違いが明確になってき                                                                  ており、ますます格差社会の助長に繋がる事が懸念されます。                                                              これからの教育は、意見を引き出し全員に積極的に発言をしてもらい多種多様な考えをとりまとめるファシリ                                                               テーションスキルを身につけ全員で未知なる課題に取り組み、結果的に「人間」を育てるようになっていくことが求められている。

 

【真の共生社会実現へ】                                                           全ての人々が自由で平等に生きられる社会は理想であるが現実を見た時、様々な差別やイジメが故意や                                                            無意識に行われている。 現在日本には肢体障害や発達障害を持つ児童が8.2%、LGBTなどの特異な                                                            セクシャリティを持つ方が7.6%など様々なマイノリティの方々がいる。そこに一般的に人数の多いマジョリ                                                            ティ集団を普通の人だと思い込み、どこか違うなと思うとイジメや差別が生まれる。                                                               人は誰しも心身を選んで生まれてきた者はいない。 容姿や思考、身体能力はそれぞれ一様に違いそれが                                                            個性である。人数の多勢無勢で同じ人間を排除する事や否定する事は許されず、そのようなことがある限り                                                             幸福な社会は生まれない。人間として多様性を受け入れた社会を創るために、様々なマイノリティの人々と                                                               交流を図りながら相手を学び受け入れることが必要である。 なぜなら体験した本人にしか分からない事が                                                          あり、伝えられない事があるからだ。すべての人々が安心安全に暮らせる環境は、ハードは費用の面から                                                        難しい事もあるが、ハートは今の一瞬からでも各々の変革ですぐにできる。                                                              そもそも社会とは何か考えた事はあるだろうか。 社会とは複数の人間が集まり相互扶助の関係にあるから                                                           こそ成り立つものであり、何の協力もせず他者からの恩恵にあずかり好き勝手にいては社会からはじき出さ                                                             れる。 だから 「人に迷惑をかけるな。社会の役に立て。」と昭和の時代には教えていた。                                                          しかし平成の世になりこうした教えは薄れていき、様々なところで社会の乱れが出始めてきた。社会形成に                                                           必要なことは、礼の精神でもって他者に接することであり決して自我で威張ってはならない。                                                            一人ひとりの心構えは必ず社会に大きな変化を与える。                                                           先ずは自分自身に変化を与え社会を変革させる第一歩を踏み出すことが肝要である。

 

【我々の魂】                                                             我々日本人は、古来より万物に神が宿ると考え八百万の神々を大切に祀り、己の欲を願うのでなく、平和や                                                         他者を祈願してきた。 それは、教えられるのでなく生きている中で当たり前に培われてきた日本人の心である。青年会議所は利他の精神だと言われるが、先輩諸兄は戦後の焼け野原の中、自分の会社がどうなるか                                                            も分からない時代に 「新日本の再建は我々青年の仕事である」と声をあげ立ち上り、政治・経済・福祉・教育                                                           等の課題にコミットしてきた。それは、考えるだけでなくローカルエリアで試験導入や実践をし、失敗する事も                                                             あれば成功する事もあったが、様々な分野で国や自治体を動かしてきた。

 

現代日本は世界に先駆けて少子高齢化が進んでおり、氷見市にもその波は押し寄せてきている。                                                           今こそ我々青年会議所が立ち上がらなければならない時である。                                                            失敗を恐れず挑戦しよう。真の失敗は挑戦しないことにある。                                                           どんなに反対されようと、どんなに非難を浴びようと、それはエールだと思え。なぜなら、皆が賛成する事は                                                            誰でも考え付くことでありそれで成功するならその問題はどこにも起きていない。 高き志と、強き心をもって                                                              課題解決に向けて突き進め。                                                              世のため人のため この国のためこの社会のために 生きてこそ日本人でありJAYCEEである 大和魂と                                                              JAYCEE魂を燃やし未来を創りだそう。

 

<基本方針>                                                      ・会員拡大                                                        ・ヒューマニティーに関する事業の企画・実施                                                        ・共生社会の実現に向けた事業の企画・実施                                                     ・論理的に考える人財育成                                                      ・ファシリテーションスキルを持つ人財育成                                                    ・礼の精神が備わる人財育成